暮てくれ

早く1日が暮れてほしいと願う人のブログです。

美容院と自傷

4月30日の事。美容院に行った。自分は金髪なのでこのままだと恥ずかしくてコミティアに出れない。もし買いに来た人が「あっ暮さんて金髪なんだ~」と思ったら嫌だからである。第一印象で偏見を持たれるのはいやだ。美容院についた。美容院はいつも緊張する、鏡の自分と常に対面しているのもいやだし、美容師との話も嫌いだ。何を話していいかわからなくて、その場で咄嗟に嘘をついてしまう。それで美容院を何軒も変えてきた。今行っているのは自宅から1番近い駅にあるところだ。担当したのは男性の人だった。白い長めのTシャツに黒いハット、腰にはなにやら強そうなジャラっとした器具、いかにも美容師っぽい感じだ。私は恐怖した。美容師にいじめられた訳じゃないのに何もそんなに怯えなくても。と思うのだがそうもいかない、怖い。キラキラしていて正しい人がこわい。私はカットが始まると同時にケータイを素早く手に取り「話しかけないでください」オーラを出すことにした。功を奏したのか、美容師が話しかけてくることはあんまりなかった。話したのは「地毛が黒いですね~」、「え、短期のバイトするんですか?!」(嘘)、「僕もそのくらいの金髪やってみたいなぁ~ハハ」という会話くらいだ。そうしているうちに私の髪はみるみるうちに黒くなっていった。そして洗い流す時が来た。必然と会話が発生する。「普段何してるんですか~?」「家にいますねハハハ」「…」などと不毛なことを繰り返した。そのうち漫画の話になった。東京喰種の最近の話が訳分からないとか、冨樫先生が休みすぎだとかいう話をした。そのうち私が漫画を書いていることがバレ、コミティアに出る話まで致してしまう。「どういうのを描くんですか?」「基本的に暗いと言われます。」うーん。違う違う。私は自分の素性などはなしとうない。頭がスースーしてきた。シャンプーが効いているのだ。「というかぁさっきちらっと見えちゃったんですけど…」嫌な予感がした。「あの、なんていうんですかね?神様はじめましたに出てくるような…」アッあかん。スマホでケモノ画像を見ていることがバレた。「…見たいのが見えちゃったんですけどああいうのが(略」私は泣きたかった。人のスマホを勝手に覗き見するんじゃないよ。結構いかがわしいものも見てたからそれも覗かれてたってことかよ。あ〜あ、まったくやってらんねぇつっーの。(^_^;)w私の素性がどんどん明かされていった。最終的に別れ際に名刺を渡していた。何をやっているんだ自分は。媚を売って、知名度を上げてどうする。仲良くなってどうする。心を閉ざすと決めたはずなのに。変な気持ちになりながら店を出た。「じゃあ、イベント…頑張ってくださいね!」「はい!」はたからみたら元気な仲良しさんのやりとりだ。心と心の距離感に、切なくなった。

そのあとデイリーヤマザキでまだ見ぬ飲むヨーグルトとアンパンマンぺろぺろチョコを購入した。レジの人がタイプだったことが、再び私の心をぐらつかせた。切なくなった。最近ちょっとおかしい。

このまま帰るのも癪なのでココスに入った。食べる気もしない肉とドリンクバーを注文した。ドリンクバーの野菜ジュースがクソまずかった。外には帰宅途中の高校生たちがうじゃうじゃ蛆虫のようにうごめいていた。くそっこれだから外出は嫌なんだ。考えたくないことを考えなくちゃいけない。現実と向き合わなければいけない。

今日のことではないが一昨日あたり久しぶりに切ってしまった。最後に切ったのが2017年1月あたりだったので、随分昔に感じられた。私にはお気に入りのカッターがあった。先端がかけていて、錆びていた。これですると、痛くないのである。気に入っていた。しかしそれをも没収されて、手元には普通のカッターしか残っていなかった。痛い。これは、痛い。家中を探し回り、お気に入りのカッターを探した。ない、ない、どこにもない。そうしてようやく見つけた、代わりになるものを。安全刃つきの、カミソリである。安全刃がぎりぎりの痛みを与えてくれる。足を切った。夏場なので半袖になると、腕は目立つ。足、足だ!足を狙え!そうだ、その調子だ!こんなの痛いもんか!サカナクションを聴きながら私はハアハア言っていた。今まで薬がないと切れなかった。単純に怖いのだ。足にはバリバリとスラッシュがうたれ、血がしたたってゆく。恐怖と興奮で体が震えた。なんだこのカタストロフは。

そのうち眠気が来たので、滴るものをティッシュで拭いて寝た。お風呂で傷はヒリヒリと傷んだ。私は泥沼のように黒いあたまと、太陽のように真っ赤な赤色が脚にある。そんな2日間だったと思う。